2016年10月07日

成年後見にかかる法改正について(その2)

9月末のある日のこと。朝、事務所に着くと電話の着信があったことに気づきました。しばらくして、電話のコールが鳴るので出てみると病院からの連絡でした。当事務所で管理している被保佐人が早朝に亡くなられたのです。

この方は、相続人はいるのだけれど連絡の取りようがなく、葬儀はどうしたらいいかなと頭をよぎりました。保佐人である私がしないといけないかもしれない・・・

もしかして、今回の法改正(9月27日の当ブログ記事に飛びます)に関わってくるのかと思い、まずは、家庭裁判所に確認のため連絡してみました。
10月13日に施行されるので、適用はなしという確認を取りました。
おまけに、この法改正については、成年後見人となっているので、保佐・補助は該当せず、従前どおりに実務での対応とのことです。

確かに条文をよく見ると、成年後見人と限定されています。
気をつけなければいけませんね。

あと、この法改正について申立書式の提供がありましたので、以下に紹介しておきます。




本年10月13日から施行する「成年後見の事務の円滑化を図るための民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」改正等に伴い、下記申立書式(及び記載例等)の提供がありました。
申立てにあたっては本書式をご利用くださいますようご案内いたします。

(提供資料)
・03メモ 専門職団体への補足説明(神戸家)
・04メモ 申立手数料等(円滑化法関係)
・05-1【書式1-1】新規回送申立書(1枚目)
・05-2【書式1-2】新規回送申立書(2枚目)
・05-3【書式1-3】新規回送申立書(3枚目・集配郵便局の表示)
・09-1【書式4-1】回送取消し・変更申立書(1枚目)
・09-2【書式4-2】回送取消し・変更申立書(2枚目)
・16 【書式9】死後事務許可申立書(1・2枚目)神戸家名
・18 書式10 回送嘱託申立同意書(神戸家)
・書式4記載例 (回送嘱託の取消し、変更)
・書式9記載例 (死後事務許可申立)


書式へのリンクはこちらから







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posted by 山崎法務事務所 at 09:07| 法改正

2016年09月27日

成年後見にかかる法改正について

今年4月に、「成年後見制度の利用の促進に関する法律」及び「成年後見の事務の円滑化を図るための民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」が成立し、平成28年10月13日より施行されます。

大変細かい内容ではありますが、概要としては、

 @成年後見人による財産管理のための郵便物に関する権限
 A被後見人の死後事務に関する権限


が明文化されたものとなります。

@について

現在、成年後見人は、成年被後見人に宛てられた郵便物を受領・開封する権限は法律上で規定がありません。しかし、法改正後は、家庭裁判所が必要と認めれば、信書の送達 を行う者に対して成年被後見人に宛てた郵便物や信書等を成年後見人に配達すべき旨を嘱託できることになります。ただし、期間は6ヶ月までということです。

成年被後見人の財産管理においては、最初から全財産を正確に把握できることは稀で、郵便物等の受領・内容の確認が非常に重要となるケースは多いと思われます。この改正により、よりスムーズで正確な財産の把握につながれば、と思います。

Aについて

成年被後見人が亡くなった時点で、後見人の権限は消滅しますので、成年後見人は速やかに財産を清算し相続人へ引き継ぐことになります。相続人とすぐに連絡が取れて、引継ぎが簡単にできればよいのですが、中には親族と疎遠であったり身寄りがなかった場合など、円滑に進めることができないこともしばしばあります。

法改正後は、そういった際に、成年後見が終了した(成年被後見人が死亡した)後でも、死後に必要な事務を行うことができるようになります。その権限としては

  【A】相続財産に属する特定の財産の保存に必要な行為
  【B】相続財産に属する債務(弁済期が到来しているものに限る)の
     弁済
  【C】その死体の火葬又は埋葬に関する契約の締結その他相続財
     産の保存に必要な行為


と定められています。

相続人の意思に明らかに反する場合を除き、後見人が権限に基づいて死後事務を行うことができるようになったわけですが、まだ不明瞭な点もあるように感じます。例えば【A】【B】で言われている『特定の財産』と『その他相続財産』の違いって何だろう?とか・・・。

また、【C】については家庭裁判所の許可が必要となっています。遺体の安置にも費用が発生しますし、いずれにせよ火葬等は死後迅速に行う必要があると思うのですが、成年被後見人が亡くなってすぐに裁判所宛てに火葬許可の申立てを行うとして、いつ許可がでるものなのでしょうか?

せっかくの法改正も、状況によってはかえって窮屈なものとなってしまうことがあります。この法改正が成年後見人・成年被後見人の双方にとって利用しやすく、有用なものとなることを願います。






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posted by 山崎法務事務所 at 15:36| 法改正

2016年09月23日

「株主リスト」が登記の添付書面となります

法改正により、平成28年10月1日以降の商業法人登記申請にあたって「株主リスト」が登記の添付書面として必要となる場合があります。法改正の趣旨は、株式会社の主要株主等の情報を法務局に提出することで透明性を確保し、虚偽の登記が行われるような違法行為を防ぐことにあるようです。
法務省のホームページに記載がありますが、株主リストが必要となるのは

1.登記すべき事項につき株主全員の同意(種類株主全員の同意)を要する場合
2.登記すべき事項につき株主総会の決議(種類株主総会の決議)を要する場合 

です。普段扱う商業法人の登記手続きは、

・取締役、監査役等の変更
・目的の変更
・本店移転
・株式の発行(増資)
・解散        


などが多いのですが、これらは全て上記「2」に該当するものです。

注意点としては、施行日前に、株主総会が行われた場合であっても、施行日以降に登記の申請をするときは、株主リストの添付が必要だということです。例えば9月29日に登記事項が発生する株主総会をに行っていても、登記申請を行うのが10月3日であれば株主リストの添付が必要となるということです。もうすぐ10月を迎えますのでご注意ください。

添付書面が増えるということで、何かと負担が大きくなることと思います。また、登記完了までの日数も従来より長くなるということも予想されます。今一度、株主構成等のチェックを行い、余裕を持って登記申請を進められるようご準備ください。

今回の法改正により、株主リストに関するお問い合わせやご相談が増えると思われますが、皆様にとってより良いご提案ができますよう頑張ってまいります。

なお、株主リストの書式例は、法務省のホームページからダウンロードすることができるようになっています。

ご不明な点等はご遠慮なくお問い合わせください。






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posted by 山崎法務事務所 at 14:10| 法改正